事業所紹介
幕末の1844年(弘化元年)創業、半田で180年続く日本酒酒蔵。
かつて半田は国内有数の酒造地帯として栄えた地域。江戸の市場での酒の消費量拡大を受け、当時の尾張藩の優遇政策もあり、海運の便が良かった半田や亀崎に酒造家が集中していきました。それまで酒造の中心は灘や伊丹などの上方。そこに割って入りシェアをとっていったのが、海運を武器に地の利を生かした知多のお酒だったのです。
幾多の困難を乗り越えた創業180年の酒蔵
創業者の小栗富治郎は、当時すでに酢や酒の醸造と海運業で財をなしていた中埜又左衛門から酒造株を譲り受けた人物。酒造だけでなく、海運、木綿問屋、金融業など多岐にわたる実業家として、幕末から明治維新の頃には東海経済界の雄として名を馳せています。しかし日露戦争後の貿易不振により大きな打撃を受けて存亡の危機となり、中埜家の支援を受けることになりました。
1944年の戦時中にはマグニチュード8を記録した「東南海地震」、戦後の伊勢湾台風でも目の前を流れる阿久比川の氾濫により浸水の被害を受けましたが、頑丈な蔵は大きな損壊には至らなかったといいます。
美味しい国盛を安定的に楽しんでいただくため、業界に先駆けて機械化を推進
1983年には現社長の中埜昌美氏が社長就任。ここから「国盛」の革新がスタートします。安定的により多くのお客様に楽しんでいただくため、業界で先駆けて最新の設備を取り入れ、それまで職人の勘に頼っていた酒造りを機械化。五感が必要となる工程に造り手が集中できるように、製造工程をより緻密に調整・管理し、大幅な品質の向上を実現しました。さらに、希少な幻の手造り酒とは一線を画する「お値頃でありながら、いつでも美味しい國盛」を目指し、IT技術と社員の技能を融合させ、吟醸造りの製造比率を拡大しています。
地元原料の使用にもこだわり、全国の飲食店で好評の「半田郷」の酒米は、地元の農家さんで大切に育てられた酒造好適米「若水」を使用。梅酒においては自社農園「國盛FARM」で自社栽培された梅が使われています。
うまさ贅沢のためには、すべてに手間ひまを惜しまない酒造りに取り組んでいます。
見学施設の「国盛 酒の文化館」は、現在の工場が稼働する前に実際に使われていた建物が改修されたものです。重厚な黒塗りの壁の威風堂々とした建物で、かつての東南海地震や伊勢湾台風を耐え忍んだ酒蔵です。
実際に使われていた伝統的な酒造りの道具や、当時の職人の技の紹介、映像コンテンツなどを通して、日本酒の文化と知多酒の歴史への理解を深めていただくことができます。
きき酒コーナーではおすすめのお酒を試飲可能。ショップでは日本酒の他に梅酒・甘酒など多様な商品をお買い求めいただけます。
酒の文化館は入館無料です。どなたでも前日までにご予約していただければ、スタッフによるご案内、試飲(3種類)、映画、お買物ができます。
☆はんだオープンファクトリー特別企画☆
オープンファクトリーの時間帯に予約していただいた場合は
・館長による館内のご案内
・日本酒、リキュール、ノンアル各2種類の合計6種類の試飲(通常の試飲は、日本酒、リキュール、ノンアルの3種類)
・映画とお買物
を予定しています。
※ノンアルコール商品の試飲もありますのでお子様やお車を運転される方も是非ご参加いただければと思います。